「頭皮ストレスをなくすと髪がどんどん増えてくる」/徳富知厚/青春出版社(本の感想)

頭皮ストレスをなくすと髪がどんどん増えてくる [ 徳富知厚 ]

 
髪の毛(薄毛)、シャンプー選び に悩んでいる人、読んでみてください!
また、私のように「自分の髪の毛の将来に不安がある」方にもおススメします。
これまで常識と思われていたことや商品広告、宣伝に惑わされずに、「健康な髪を維持するための情報」が得られます。
私も、2010年から自己流で自分を実験台にして、独自のヘアケアを実践してきました。
この本を読んで、自分の行動や考え方が大きく間違っていなかったことを確認することができました。
そのおかげで、いまのところ薄毛に悩まずに生活することができています。

 本と著者の紹介


頭皮ストレスをなくすと髪がどんどん増えてくる

徳富知厚(とくとみ ちこう 理容師)青春出版社
兵庫県高砂市にて「ハッピー理容」を開業している床屋歴55年のベテラン理容師。
髪にとって大事なのは、「良い髪を育てる頭皮(土壌)」だと一貫して強調し続け、現在までのべ20万人もの髪と頭皮を見て触れてきた。
髪そのもの以上に、身体から頭皮、頭髪を考える、その独自の発毛、育毛の研究には定評がある。
スカルプケア(頭皮ケア)という言葉が流布するはるか以前から頭皮に着目し、
髪の毛を守りたいなら、まず頭皮を大事にせよ!」と主張し続けたきた方です。

理容師としてお客様の髪と頭皮に関わり、その経験と現場の生の情報が満載です。

それでは、本書「頭皮ストレスをなくすと髪がどんどん増えてくる」を読み、
学びになったところや考えたことを感想と併せて書いていきたいと思います。

 

「髪」を取り巻く環境は進化しているか?

世の中はどんどん便利になっているが、髪を取り巻く環境もどんどん進化してよくなっているか?
残念ながら、ますます危険になっていると言わざるを得ない。
睡眠時間や生活の乱れ。栄養バランスを考えない食事。人間関係はいっそう複雑になっている。
確かに、世の中は日々便利になっていますよね。
ヘアケア製品もどんどん新作が発売され、ドラッグストアに行くとその数に圧倒されます(笑)。
一方、「髪」の環境はどうでしょうか?
家の外ではホコリ、花粉などにさらされます。
また、睡眠不足、偏った食生活、ストレス、人間関係なども髪への影響がありそうです。

そのスカルプケア、皮脂の取りすぎです!

髪にとって「頭皮」のケア(スカルプケア)も大切なことはわかりますよね。
でも、正しい知識を身に付けているかといわれると、ちょっと自信がない...。
間違ったケアをしていては、薄毛が解消されるどころか、もっと進行する結果になってしまうそうです!

宣伝や広告をうのみにせず、本当の知識を身に付けたいです。

最近のシャンプーの宣伝を見ていると、頭皮の「皮脂」が悪者にされていることが多いように思います。
皮脂ってそんなに悪いものなの?

著者は、皮脂はとても大事なもので、髪や頭皮を保護する役割がある、と言っています。

皮脂はけっして悪者などではなく、健康な頭皮と髪にとってなくてはならない存在
皮脂は髪の潤いを守ってくれる、何ものにも代えがたい天然のコーティング剤
皮脂を不足させるケアは髪にとって致命的、かえって薄毛を促進してしまうことにもつながる
つまり、健康な髪と頭皮には、ある程度の脂っけが必要ということです。
そうなんだ!
潤いには油分が必要。うん。常識で考えても納得できます。
専門家から見れば、頭が薄くなりかけている人、その兆候が見受けられる人は、必ずといっていいほど脂っけのないパサパサな髪をしているそうです。
髪はとにかく洗ってきれいにすればいい、というわけではないのですね。

朝晩シャンプー、清潔好きの人ほど、頭皮が危ない

そうなると、これまでのシャンプー(洗髪)の常識を疑ってみなければなりませんね。
なぜって、今までみんなが信じてきた「ヘアケアの常識」では、今も薄毛が解消されていませんもんね。
最近は、若い方まで薄毛に悩んでいるような気がします。
ズバリ「シャンプー洗髪は2日に1回くらいがちょうどいい」
汗やほこりの汚れは毎日でも洗ってよい
シャンプーの回数が多ければ、それだけ髪や頭皮にダメージを与えてしまう
みなさん、これにはちょっとビックリではないでしょうか?
えっ?毎日シャンプーしなくてもいいの?
ちょっと自分の常識が怪しくなってきました...。
洗髪して汗や汚れなど落として清潔さを保つことは髪にとっても大切です。
でも、シャンプーを使うとどうしても頭皮の皮脂も取れてしまうのです。
お湯だけなら皮脂が流れすぎてしまうことはないそうです。
ですから、洗髪は「シャンプー洗い」と「お湯洗い」を上手に使い分けるのが良いようですね。

トリートメント効果の高い成分が多く含まれているシャンプーは注意が必要

シャンプー選び方にも注意が必要なようです。
広告や宣伝、これまでの常識にとらわれず、健康な髪と頭皮にとって正しいシャンプーを選びましょう。
頭皮をシャンプーの油膜(人工的な油)で覆うのは問題あり
この油膜は、毛根まで塞いでしまうため、皮脂が表面に出てこられなくなる
これでは髪も頭皮も本来の潤いを失ってしまう
トリートメント効果のあるシャンプーは、潤いのある「髪」を保つのには効果があるが、「頭皮」のためには良くないようです。
髪にいいこと = 頭皮にいいこと ではないのです。
また、トニックシャンプーのようなスーッとする刺激物が入ったもの使わないほうがいいそうです。
確かに、頭皮にかなり強烈な刺激を与えそうですよね。
一時的には気持ちいいかもしれませんが、長期でみて頭皮に影響があれば元も子もありません。

お湯洗いでも十分にきれいになる

シャワー:外人の子供
先ほども出ましたが、髪と頭皮は、お湯で丁寧にすすぐだけでもきれいになるそうです。
シャンプーを多めに使ったからといって汚れ落ちがよくなるわけでもありません。
シャンプーそする場合にも、その前に、このお湯すすぎを忘れないようにしましょう。
大半の汚れが落ちてしまえば、大量のシャンプーを使う必要はなく、頭皮にやさしい洗髪へとつながります。
それでは、本書による正しいシャンプーのポイントです。(引用)
今日から参考にして実践してみましょう!
①しっかりとお湯ですすぐ(汚れを落としてしまう意識で)
②シャンプーを片手に取る。量は少なめでOK
③少しずつ場所を変えながら、髪につけていく。
④シャンプーは地肌ではなく、髪につけること。
⑤しっかりと洗い流す。
お湯だけで洗髪を終わらせてもよい
石けんで洗うなら、「オリーブ石けん」がオススメ

リンスやトリートメントで毛穴にフタをしていないか?

髪が傷んでいる人こそ、リンスやトリートメントを使ってはいけないとのこと。
えっ?みんな逆をやっているのでは?
実は、リンスやトリートメントは「髪」にとっては悪いものではないが、「頭皮」にとっては影響があるのです。
リンスやトリートメントがつくと頭皮に油膜ができ、皮脂が出てこられなくなってしまいます。
皮脂がなくなれば頭皮は弱り、土台となる頭皮が弱れば髪もまた弱るのです。
髪を根本から元気にしたいなら、リンスやトリートメントに頼ず、「頭皮」の健康を第一に考える必要があります。

遺伝する薄毛としない薄毛がある

薄毛は男にとっての永遠の悩みです!
最近は女性もそうですよね。
頭のてっぺんから薄くなるタイプは遺伝しない
薄毛には食事の偏りや不規則な生活、ストレスなども大きく関係してくる
てっぺんタイプは、こうした外的要因によって引き起こされる
ひたいが後退していく「ひたいタイプ」は遺伝性のようだ
ハゲたくないなら、頭皮の酸欠に要注意
薄毛には遺伝するものとそうではないものがあるようですね。
てっぺんタイプのように遺伝でないものであれば、対策できそうです!
洗髪や食事、生活、ストレスなどに気を付ければ予防につながります。
ひたいタイプのような遺伝だと防ぐのは難しいかもしれませんが、前述のヘアケアや洗髪を実践することで、進行を遅らせることができるかもしれません。
どちらのタイプも、頭皮の「酸欠」に注意が必要とのことです。
酸欠とは、頭皮の血流が悪くなったり、頭皮の下にある薄い膜が硬くなったりすること。
正しいケアで頭皮を大事にしないと、薄毛がどんどん進行してしまうかも。恐ろしや...

薄毛につながる白髪

白髪も気になりますよね。
特に30代くらいからは。自分も側頭部に白髪が目立ってきました。
ただ、側頭部やひたいの生え際から白くなり始めるものは、遺伝や加齢による白髪で、ただちに薄毛に直結することはないそうです。
ちょっとホッとしました。
しかし、頭頂部に白髪が集中しているときは、要注意です!
頭皮の酸欠が引き起こす白髪で、白髪の根元である頭皮が弱っているため、薄毛につながる恐れを秘めているとのこと。
どちらのタイプであっても、毛根に悪い影響を与えかねないので、白髪は抜かないほうがいいようです。
これは、ほかでも聞いたことがあります。
自分も気を付けないと...。

カラーとパーマは髪に悪いか?

カラーやパーマが必ずしも薄毛に直結するわけではないそうです。
えっそうなんだ。
これもこれまでの常識を疑わなくてはいけませんね。
頭皮が健康な人に関しては何をしようがかまわない
しかし、頭皮が弱っている人にとってはダメージを広げてしまう
カラーリングをする際には、ことのほか皮脂の働きが重要になる
なるほど。
確かにその通りかもしれませんね。
逆に言えば、カラーやパーマをしたい人は、まず健康な頭皮でないとダメということですね。
ここでは「皮脂」が大事なキーワードです。
皮脂がたっぷりあればカラーリングしても染料を一緒に流してくれます。
皮脂が少ないと、カラーで頭皮まで染めてしまうとのこと。
正しいヘアケアで、頭皮には一定の「皮脂」を保ちましょう。

ドライヤーの風を当ててはいけない場所がある

風を頭皮に当ててはいけない
せっかく出てきた皮脂まで乾かされ、髪の潤いが失われる
ドライヤーで乾かしていいのは髪の毛だけ
これは分かる気がします。
ドライヤーの風って髪や頭皮にはあまりよくない感じがしますよね。
やっぱり頭皮は乾かしてはいけません。
ここまで読んでもらえたらわかると思いますが、大事な「皮脂」を守らないといけません。
ドライヤーは、髪の毛だけ、できるだけ短時間ですませましょう。

 使ってはいけないスタイリング剤はない

これもちょっとホッとしました。
自分は、スタイリング剤は髪に悪いと思っていたので、あまり使わないようにしていました。
これからは神経質になる必要はないかも。
下記の点に注意すればよいとのこと。
  • 少量ずつ手にとってつけていく
  • スタイリング剤を使うなら「根元は避ける」
  • スタイリング剤が頭皮につかないように注意する(頭皮を呼吸困難にしない)

内臓の弱りは髪に現れる

 

内臓の弱りからくる頭皮ストレスはフケやかゆみとなって表れる現れる
内臓に何らかのトラブルを抱えていると、頭皮が酸欠を起こして赤っぽくなる
体内の血流が悪くなれば頭皮は酸欠、栄養不足になり、髪はやせ細ったり、薄毛になったりしてしまう
やはりといいますか。
まあやっぱり、内臓の調子にも気を付けないといけないということですね。
髪のことだけ考えていてもダメなわけです。
髪も身体の一部分に過ぎないわけですし。
当たり前といえば当たり前ですが。

食生活でハゲになる

これもわかる気がします。
栄養バランスの良い食事が重要ですね。
そうしないと、皮脂が不足して髪に潤いがなくなります。
特に動物性タンパク質と緑黄色野菜が重要とのこと。

薄毛に効く食べ物があった

これは嬉しいニュースです!
ただし、よく言われる、ワカメなどの海藻類ではないようです。
(海藻が薄毛に効く科学的な根拠はない?)
下記が本書による「薄毛に効く食べ物」です。
  • カルシウム (小魚、小エビ、牛乳、卵、レバー、
  • ビタミンA、ベータカロチン、ポリフェノール、アントシアニン、リコピン (にんじん、ほうれん草、トマト、スイカ、赤ワイン
  • EPA、DHA (イワシ、サバ、サンマ、ブリ、マグロ

睡眠不足の髪は、どんどんしおれていく

まあこれも当然なのでしょう。
頭皮も含め、調子のよくないときは、少し長めの睡眠を心がけましょう。
睡眠時間を削らざる得ない場合は、頭皮や髪のケアをしっかりし、栄養バランスを考えた食事を取るなど、ほかの部分に気を配り、少しでも髪への負担を減らしましょう。

冷えは薄毛を加速させる

身体全体の冷えと血流の悪さが問題
冷えの影響は、左右の生え際に現れるケースが多い
冷えは薄毛にも影響するのですね。
よく考えてみれば、身体が冷えるということは血流が悪いとも言えます。
血流は身体全体に新鮮な酸素や栄養分を送り、老廃物も運んでいます。
(小学校の理科で習いましたね。)
当然、髪にも影響するというのはわかります。

姿勢がいい人は髪の威勢がいい

これはちょっと盲点でした。
確かに言われてみればわかるのですが、普段はそこまで考えが及ばないって感じです。
姿勢がいい人は背筋が強く、骨盤もしっかりしている
まっすぐな背中は血液や酸素が流れやすいため、頭部へもこれらがスムーズに運ばれていく
自分は姿勢が悪いので、いつも意識していないといけません。
薄毛に影響があるとすればなおさらです!
先ほども触れましたが、内臓が弱っていると髪にも影響しますし、また猫背にもなりがちとのこと。

身体の疲れから髪の疲れへ

疲れ:外国人の少女:girl-504315_1280
目の周りにできものがあったり、クマができていたら、髪は弱り出している
目の周りは皮膚が薄いため、身体全体の不調が出やすい
睡眠不足や疲れのほか、暴飲暴食、ストレスなどの原因が考えられる
これまでのことを総合すると、髪だけでなく身体全体のケアも重要ということになります。
身体に気を配らず、髪のケアだけしていても、薄毛は防げないということですね。
これも当たり前なことなのですが、誰しもつい表面的な対策に走ってしまいますよね。

髪に限ったことではないですが。

まとめ

 ここまで本のエッセンスを紹介しましたが、自分がいちばん感銘をうけたことを
まとめにしたいと思います。
それは、以下の3点です。
  • ヘアケアの常識を疑え!
  • 頭皮を大事に!
  • 髪はお湯洗いでもきれいになる!

冒頭にも書きましたが、2010年から自己流のヘアケアを実践してきました。
具体的には、お湯洗いをメインに、できる限りシャンプーの使用を少なくしてきました。
本当にこれで良いのか?間違ってはいないか?自己流で薄毛になったらどうしよう?父も祖父もかなり薄毛なので遺伝ならどうしようもないのか?
これまでそんな不安と戦ってきました。
ですが本書を読んで、とてもスッキリし、嬉しくなりました。

自分のヘアケアは間違っていなかった!
おかげさまで、2018年現在、髪はフサフサの状態を維持しています。

皆さんも「世間の常識」に惑わされないでください。
商売抜きでヘアケアの研究に取り組んでいる人の意見を聞き、「自分の常識」を作り上げ、実践してください。
(個人的には、化学メーカーや化粧品会社の研究とその製品情報は、商売が根本にあるのでうのみにしないようにしています。)